10月になるとハウステンボスではサンヴァンサン祭りと行ってワイン祭りが開催される。ハウステンボス好きのワイン好きには絶対に外せないイベントだ。とうぜん私も行く予定。色々なイベントが合わせて行われるが、今日はホテル・デンハーグ内のバー「ヴィノテーク」で行われる「PLAISIRS DE VERRE A VIN/グラスワインを楽しもう!」に出される特選ワインについて詳しく紹介して見る事にした。ちなみに このブログに事細かく書かれているので、ご興味のある方は参照していただきたい。
この企画は、9月17日〜11月30日まで、特に10月8日〜10月23日までの土日祝はプラン3に特選銘柄にさらに3銘柄が追加になる。(後述する。)プランは1から3までの三種類あり、特選銘柄1から2種と一般銘柄数十種のワインを90分間でティスティングできるようになっている。 特選銘柄は下記のものから日替わりで選択可能となるようだが、今日はこの特選銘柄のワインがどういうものか紹介したいと思う。ちなみに現時点で予定されている銘柄であるので、状況によっては変わるかもしれないがそれはご了承していただきたい。ちなみに特選ワインは全てフランスのボルドー産のワインとなっている。 (1)シャトー・シャス-スプリーン’01 メドックのムーリにあるブルジョワ級のシャトー。憂いを払うという意味らしい。ブルジョワ級ながらメドック格付け3級から4級と同等のレベルがあると言われており、また安定した品質で年ごとのばらつきは小さい。濃厚で力強くよく時間のかかるワインだと思っている。 (2)シャトー・ラグランジュ’99 メドック、サンジュリアン村の第3級であり、サントリー所有のシャトー。サントリーが所有してから品質に著しい向上がみられ、現在では2級相当と言われている。20年以上の熟成力を持ちつつ若いうちから魅力あるワインを目指しているようだ。伝統に厳しいフランスで真摯な努力で日本のメーカーが格付けシャトーを見事復活させたことは素晴らしい事だと思う。個人的には常に応援したいシャトー。 (3)シャトー・デュアル・ミロン・ロートシルト’99 メドック、ポイヤック村の第4級シャトー。所有者は第1級のラフィット・ロートシルトと同一のロートシルト家である。80年代以降品質が向上して来ているが、価格は抑えめなので常にお買い得なワイン。地味だし。(笑)ちなみに私が初めてメドック格付けを飲んだのはこのシャトーだった。 (4)シャトー・ド・ペズ’01 メドック、サンテステフ村のブルジョワ級。このシャトーは常に筋肉質で長熟なワインを生産している。95年以降投資がなされており品質は向上して来ている。武骨で華やかさには欠ける印象だが、イギリスや北欧では人気が高いらしい。 (5)シャトー・フィジャック’89 サンテミリオンのプルミエ・グラン・クリュ・クラッセB。後述するサンテミリオンの雄シュヴァル・ブランのはす向かいにあるシャトー。メドック第2級と同程度の品質と言われている。複雑で華やかさはあるが、ややばらつきが大きいような印象をもつ。89年であれば飲み頃にあるんじゃないかなぁ。 (6)クロ・デュ・マルキ’96 メドック、サンジュリアン村の第2級レオヴィル・ラス・カーズのセカンドワイン。数々あるセカンドワインの中でも1、2を争う高品質で、格付け3級もしくは4級と同レベルと評価されている。96年に関して言えば、兄貴分のラス・カーズも最高の出来であり、当然クロ・デュ・マルキもそれに合わせて高い品質である。 (7)シャトー・ラ・ラギューヌ’89 メドックの第3級。ここ最近調子を若干落としているらしいが、90年頃までは高品質であった。リッチで肉付きが良くきれいに熟成するワインというのが私の印象だ。特に89年は非常に良い出来映えで、かつ今まさに飲み頃。 (8)ラ・クロワ・ド・ボーカイユ’96 メドック、サンジュリアンの第2級デュクリュ=ボーカイユのセカンド。このワイン自体は実は飲んだ事が無いので良く知らないが、兄貴分のデュクリュ=ボーカイユに関して言えば、第1級と肩を並べるレベルにある。エレガントで気品のあるワインという印象。96年は非常に良い出来である。 (9)シャトー・ピブラン’95 メドック、ポイヤック村のブルジョワ級。色づきが良く凝縮感があり濃厚なワイン。とにかく品質の割にリーズナブルなのがうれしい。95年は優良年であり、このクラスであれば今まさに飲み頃だと思う。でも、これ飲んだ事が無いんだよね。 (10)シャトー・カノン’89 サンテミリオンのプルミエ・グラン・クリュ・クラッセB。80年代は絶好調で、90年代前半にやや調子を落とし所有者が変わった今復調しつつあるシャトー。凝縮感がありフルボディで果実味豊かなワイン。89年はこのシャトーで最高クラスの出来映えと言われている。今飲み頃にあると思われる。 (11)シャトー・クーテ’94 唯一の白。ソーテルヌ(バルサック)の第1級。いわゆる貴腐ワインで甘い。クーテはその中でも常に上位にあるシャトーであり、古典的でエレガントな作り。 サンヴァンサン祭りの期間中は上記特選銘柄に加え下記のワインが楽しめるようになっている。 10月8日~12日 シャトー・ラトゥール’88 メドック、ポイヤック村の第1級。いわゆるメドック5大シャトーの一つ。とにかく力強く凝縮感がある古典的なワインだ。また品質が安定しており貧弱な年ならラトゥールを買えば間違いないと言う評判がある。しかし80年代はやや調子を落としていたとされている。88年はそんな中でも秀逸に出来た年だと言われている。今飲み頃だしね。私は5大シャトーの中ではこのラトゥールが一番好きだな。 10月13日~17日 シャトー・オー・ブリオン’88 ペサック=レオニャンの第1級。いわゆるメドック5大シャトーの一つ。ペサック=レオニャンながら、メドックの格付けに含まれた異例なワイン。1855年当時から無視できないほど素晴らしいワインだったということだ。ラトゥールと同じように品質が安定しているが、こちらは割と若いときから取っ付きやすいエレガントなワイン。独特なタバコのようなスモーキーな香りが好き。88年も良い品質だと言う評価だ。今が飲み頃の高原にいると思われる。私が5大シャトーの中で今まで一番飲んだ回数が多い銘柄。 10月18日~23日 シャトー・シュヴァル・ブラン’88 サンテミリオンのプルミエ・グラン・クリュ・クラッセA。ボルドーの8大シャトーと言う表現を使う時には、メドックの5大シャトーとサンテミリオンのシュヴァル・ブラン、オーゾンヌ、ポムロルのペトリュスをさす。(ちなみに9大シャトーというと更にソーテルヌの王のディケムを加える。)白馬という意味のワイン。若いときから美味しく飲めるし、熟成させればどんどん良くなって行くからおそらく8大シャトーの中で最も飲み頃の期間が長いワインだと思う。豪勢で果実味あふれる官能的なワイン。8大シャトーの中で最もお買い得だったが、近年偉大なワインを連発して生産したためすっかり高くなってしまったのが残念。88年は十分熟成されていて飲み頃に入っているようだ。 以上、ワインの紹介をしてみたが、同じ年のものを飲んだ訳ではないので、その銘柄を飲んだ時の印象と、ビンテージの印象を重ね合わせて書いているから、飲んでみたらぜんぜん違うかもしれないが、そこはご了承いただきたい。 ただ、偉大と言われる銘柄の飲み頃のワインをグラスで飲む事は滅多にないだろうから、興味があれば是非試していただければと思う。 なんか今日はいつもと違った内容だね。 "日記に2時間もかけること滅多に無いしね。"
by gomakurony
| 2005-09-20 22:35
| ハウステンボス
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